
WordPressで確認画面付きフォームを無料で作成する方法【JetFormBuilder活用術】

日本のWebサイトでは当たり前のように見かける「お問い合わせ内容の確認画面」。ユーザーが送信前に入力内容を再確認できるこの機能は、入力ミスを防ぎ、安心感を与える上で非常に重要です。
しかし、WordPressでこの確認画面を実装しようとすると、意外と手こずることがあります。多くのフォームプラグインでは有料版の機能だったり、設定が複雑だったりするためです。
そこでこの記事では、無料のWordPressプラグイン「JetFormBuilder」を使って、誰でも簡単にお問い合わせ確認画面を実装する手順を、初心者にも分かりやすく解説します。
なぜ確認画面が必要なのか?
- 入力ミスの防止: ユーザー自身が間違いに気づく機会を提供します。
- 安心感の向上: 「いきなり送信されるのではないか」というユーザーの不安を取り除きます。
- コンバージョン率の改善: ユーザー体験が向上することで、フォームからの離脱を防ぐ効果が期待できます。
準備するもの:2つの無料プラグイン
今回は、Crocoblock社が開発した2つの無料プラグインを使用します。
- JetFormBuilder: フォームを作成するためのメインプラグインです。ドラッグ&ドロップで直感的に操作できます。
- JetStyleManager for Gutenberg: 作成したフォームのデザインを調整するためのプラグインです。必須ではありませんが、デザインにこだわりたい方には推奨します。
まずは、WordPressの管理画面から プラグイン > 新規追加 へ進み、上記の2つのプラグインを検索してインストールし、有効化しておきましょう。

【ステップ1】フォームの基本項目を作成する
プラグインの準備ができたら、早速フォームを作成していきましょう。
- 管理画面のメニューから
JetFormBuilder > Add Newをクリックします。 - フォームのタイトルを入力します(例:「お問い合わせフォーム」)。
- まずは、お問い合わせに必要なフィールドを配置していきます。
- お名前(Text Field, 必須)
- メールアドレス(Text Field, 必須)
- 会社名(Text Field)
- 電話番号(Text Field)
- どうやってこのサイトを見つけましたか?(Checkbox Field, 必須)
- 質問内容(Textarea Field, 必須)
【重要ポイント】
各フィールドをクリックすると、右側の設定パネルに「Form field name」という項目が表示されます。これは後で入力内容を呼び出すための「鍵(ID)」になります。後で分かりやすいように、それぞれ「name」「email」「company」といった半角英数字の名前に変更しておきましょう。

【ステップ2】魔法のブロックで「確認画面」を作り出す
ここからが、このチュートリアルの核心部分です。JetFormBuilderの「ステップフォーム(複数ページフォーム)」機能を応用して、確認画面を実装します。
- 作成したフォームフィールドの一番下に、新しいブロックを追加します。
- ブロック検索で「Form Page Break」と入力し、表示されたブロックを追加します。
- ボタンが表示されるので、ボタンのテキストを「お問い合わせ内容を確認」などに変更します。
- 右側の設定パネルで、「Validation message」という項目に、必須項目が未入力だった場合のエラーメッセージを入力しておきます(例:「必須項目を全て入力してください」)。
これだけで、フォームが入力画面と確認画面の2ページに分割されました。

【ステップ3】確認画面に入力内容を表示させる
次に、「Form Page Break」ブロックの下に、確認画面に表示する内容を作っていきます。
- 見出しブロックを追加し、「お問い合わせ内容」と入力します。
- 段落ブロックなどを追加し、右側のメニューから「HTMLとして編集」モードに切り替えます。
- ここに、マクロと呼ばれる特殊なコードを使って、ユーザーが入力した内容を動的に表示させます。
マクロの書式:<!--JFB_FIELD::field_name-->
field_name の部分に、ステップ1で設定した各フィールドの「Form field name」を記述します。
記述例:
<p>お名前: <!--JFB_FIELD::name--></p>
<p>メールアドレス: <!--JFB_FIELD::email--></p>
<p>会社名: <!--JFB_FIELD::company--></p>
<p>電話番号: <!--JFB_FIELD::phone--></p>
<p>どうやってこのサイトを見つけましたか: <!--JFB_FIELD::how_did_you_find--></p>
<p>質問内容: <!--JFB_FIELD::question--></p>

戻るボタンと送信ボタンを配置する
最後に、確認画面用のボタンを配置します。
- カラムブロックを追加して、ボタンを横並びに配置できるようにします。
- 戻るボタン:
- 「Action Button」ブロックを追加します。
- ボタンのテキストを「戻る」に変更します。
- 右側設定パネルの
Button Action Typeで「Go to Prev Page」を選択します。
- 送信ボタン:
- もともとフォームの一番下にあった「送信」ボタンを、このカラムにドラッグ&ドロップで移動させます。
これで、確認画面付きフォームの完成です!
【ステップ4】ページにフォームを設置する
最後に、作成したフォームを固定ページに設置します。
- 「お問い合わせページ」などの固定ページを新規作成します。
- ブロック検索で「JetForm」と入力し、ブロックを追加します。
- プルダウンメニューから、先ほど作成した「お問い合わせフォーム」を選択します。
- ページを公開し、実際にフォームが意図した通りに動作するか確認しましょう。

まとめ
いかがでしたか? JetFormBuilderの「Form Page Break」機能と「マクロ」を組み合わせることで、これまで難しかった確認画面付きフォームが、驚くほど簡単に、しかも無料で実装できました。
この機能を活用すれば、ユーザーにとってより親切で信頼性の高いウェブサイトを構築できます。ぜひ、あなたのサイトにも導入してみてください。
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